ASUSの新SIMフリースマホ「ZenFone 4」と「ZenFone 4 Pro」、「ZenFone 4 Selfie Pro」のデュアルレンズカメラの違いを解説!2つのカメラで新たな撮影領域へ【レポート】



日本で発売されるZenFone 4シリーズはそれぞれ3種類のデュアルカメラでスマホの写真撮影をサポート!

ASUS JAPANは20日、都内にて「次世代ZenFoneテクニカルセミナー」を開催し、デュアルレンズカメラを搭載するAndroid 7.1.1(開発コード名:Nougat)採用のSIMフリースマートフォン(スマホ)「ZenFone 4(型番:ZE554KL)」、「ZenFone 4 Pro(型番:ZS551KL)」、「ZenFone 4 Selfie Pro(型番:ZD552KL)」のカメラ機能を中心に説明を行った。

既報通り、同社ではこれらの3機種を日本で発売することを発表しており、ZenFone 4 ZE554KLとZenFone 4 Selfie Pro ZD552KLはすでに9月23日より販売開始され、ZenFone 4 Pro ZS551KLについては10月下旬以降に発売予定となっている。価格は公式Webストア「ASUS ZenFone Shop」でではZenFone 4 ZE554KLが61,344円、ZenFone 4 Selfie Pro ZD552KLが46,224円、ZenFone 4 Pro ZS551KLが96,984円だ(すべて税込)。

そんな新製品となるこの3モデルは製品スローガン「WE LOVE PHOTO」の元ですべて異なる“デュアルレンズカメラ”を搭載する。その違いはZenFone 4が背面に広角レンズと120°の広い画角をもつ超広角レンズを、ZenFone 4 Proが背面に35mm判換算25mmの広角レンズと59mmのレンズを搭載する。

またユニークなのが自撮りに特化した「Selfie」シリーズとなるZenFone 4 Selfie Proで、こちらは前面にデュアルレンズカメラを搭載し、ZenFone 4と同様に広角レンズと120°の超広角レンズを採用して多人数での撮影や背景をぼかしたポートレートモードや自撮りの4K動画撮影に対応するなど、新しい用途を開拓するモデルだ。

今回はセミナーイベントで紹介されたこれら3機種のZenFone 4シリーズのカメラ機能について紹介していく。


セミナーイベントでの製品説明はASUS JAPAN プロダクトマネージメント テクニカルプロダクト マネージャーの阿部直人氏が行った。同氏は「スマートフォンのカメラでは、暗いところで撮りづらい、接写が苦手、広いエリアが撮れないなど、できないことがある。そこでエイスースではどうすればカメラに対する満足度を上げることができるのかを考えました」と話す。

その答えとして、ZenFone 4シリーズでは前面もしくは背面にデュアルレンズカメラを搭載し、撮影用途に合わせてスマホを選べるようにしているのだという。

【ZenFone 4 ZE554KL】


まずベースモデルのZenFone 4 ZE554KLは、背面のメインカメラが約1200万画素、超広角の120°ワイドアングルカメラが約800万画素となる。また手ブレ補正は4段相当の4軸の光学式手ブレ補正(OIS)を搭載。メインカメラはSONY製「IMX362」センサーで1.4μmのピクセルサイズで多くの光を取り込み、暗い場所での撮影もしやすくなっている。




さらに背面にはRGBセンサーを搭載し、正確な色再現を行う。


ワイドアングルカメラは、メインカメラの約2倍の範囲を撮影可能とし、広い範囲を写し込むことで表現の幅が広がる。


ZenFone 4 ZE554KLおよびZenFone 4 Pro ZS551KLのリアカメラには人物などを撮影したときに背景をぼかす「ポートレート」モードを搭載する。ただし、ZenFone 4 ZE554KLの場合はソフトウェア処理でボケを表現する。一方、ZenFone 4 Pro ZS551KLの場合は同社初のデュアルレンズカメラ搭載スマホ「ZenFone Zoom S」(海外では「ZenFone 3 Zoom」)と同じく背景のボケ量を調整可能としている。


またZenFone 4シリーズはカメラ撮影時のユーザーインターフェイス(UI)が新しくなり、左にスワイプで撮影モード選択、右にスワイプでデジタルフィルター選択が行えるようになった。


その他、ZenFone 4 ZE554KLとZenFone 4 Pro ZS551KLのプロ撮影モードは、最大32秒の長時間露光撮影やRAW+JPEGの同時保存も可能だ。

【ZenFone 4 Pro】


ZenFone 4 Pro ZS551KLは、背面のメインカメラが約1200万画素でイメージセンサーはZenFone 4 ZE554KLと同じSONY製「IMX362」、望遠レンズの役割を担うサブカメラは約1600万画素だ。さらに暗いところでも素早くフォーカス合わせを可能とするレーザーオートフォーカスを搭載する。


このオートフォーカスだがZenFone 4 Pro ZS551KLは「ASUS TriTech+ オートフォーカス」を搭載する。それぞれの機能は、屋外で威力を発揮するデュアルピクセル像面位相差AF(PDAF)と、屋内や暗所で使える赤外線による第2世代レーザーAF、そして動く被写体を追尾するコンティニュアスオートフォーカスで正確なピント合わせを可能としている。さらに手ブレ補正機能はZenFone 4 ZE554KL同様に4軸のOISを搭載、RGBセンサーもZenFone 4 ZE554KLと同じだ。


画像処理エンジンはZenFone 4 Pro ZS551KLのみ専用のハードウェアチップ「SuperPixel エンジン」を搭載。これにより、主に屋内や夜景撮影時の高精度なノイズ処理を行うという。


さらにZenFone 4 Pro ZS551KLは、広角レンズを搭載するメインカメラよりさらに被写体にクローズアップできる望遠カメラによって高画質を保ったまま2倍ズーム(いわゆる光学2倍ズーム相当)の撮影が可能だ。




また画質が下がってしまうが、デジタルズームな5倍、そして10倍と被写体を大きく切り取ることも可能としている。





ZenFone 4 Pro ZS551KLのオート撮影では、被写体と背景のバランスを重視する。これは暗い場所でありながら背景に明るいものがあるという特殊な環境下において、左側の他社製品では人物が明るく写っているものの、背景の明るい部分が白飛びしているのがわかる。また真ん中の写真では背景の明るい部分の白飛びは防げているものの人物が黒つぶれしてしまっている。

一方でZenFone 4 Pro ZS551KLは、人物の輪郭やそのようすがわかり、さらに背景は白飛びせずに適切な明るさで写っている。このように暗所などの撮影でも、ZenFone 4 Pro ZS551KLならオートでも綺麗に撮影できることをアピールした。


さらにZenFone 4シリーズはHDRモードが常にオンになった状態ということで、逆光時にも他社のカメラよりも明るく映すことが可能だ。

【ZenFone 4 Selfie Pro】


ZenFone 4 Selfie Pro ZD552KLは、前面のメインカメラが約1200万画素センサー、ワイドアングルカメラが約500万画素センサーだ。


自撮りのためのアプリ「ASUS SelfieMaster テクノリジー」をプリインストール。美肌効果やSNSへ共有するためのコラージュ機能などが利用可能となっている。


超広角120°のワイドアングルカメラは、背景を広く写仕込んだ自撮りのSelfieだけではなくみんなで写る「Wefie(ウィーフィー)」撮影も楽しめる点が特徴だ。


自撮りのポートレートモードを搭載する。ZenFone 4 ZE554KL同様にソフトウェア処理による背景をぼかした雰囲気のある演出ができる。


さらに「ZenFone Live(型番:ZB501KL)」にもあった「美人エフェクトLive」アプリを搭載。美肌効果を設定した状態でFacebookやYouTube、Instagramのライブ配信を可能としている。

3つのZenFone 4シリーズは、それぞれ異なるカメラを搭載し、すぐに「インスタ映え」を希望するユーザーニーズに応える製品だ。ハイエンドモデルとなるZenFone 4 Pro ZS551KLは約5.5インチのディスプレイとQualcomm「Snapdragon 835」を搭載し、カメラだけではなく快適なAndroidの世界を提供する。



記事執筆:mi2_303


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