新スマートウォッチ「Apple Watch Series 3」のCellular+GPSモデルがiFixitによって分解!電池容量はSeries 2より4%、初代より32%増加で、eSIMらしきものも



Appleの新しいスマートウォッチ「Apple Watch Series 3」がiFixitによって分解!

iFixitは25日(現地時間)、日本などのはじめに投入される1次販売国・地域では9月22日に発売されたLTEなどの携帯電話ネットワーク対応の新しいスマートウォッチ「Apple Watch Series 3」(Apple製)を分解したレビューを掲載しています。

今回は「iPhone 8」や「iPhone 8 Plus」などと同様に最も早く発売されるオーストラリア・シドニーで作業が行われ、分解に用いた製品はA1889となっており、オーストラリアだけでなく、日本を含めたフランスやドイツ、スイス、イギリスで販売されているモデルです。

Appleが公開している両製品の仕様では電池パックの容量などの詳細なスペックが明らかにされていませんが、今回、分解したことによる部品によってそれらの数値が判明しています。



分解写真はiFixtより転載

Apple Watch Series 3はディスプレイや外観などは前機種「Apple Watch Series 2」と同じで、画面解像度は38mmケースで272×340ドット、42mmケースが312×390ドットの第2世代の感圧タッチ対応OLED Retinaディスプレイとなり、明るさが2倍の1000nit、強化ガラス「Ion-Xガラス」で覆われています。

まず、Apple Watch Series 3はApple Watch Series 2に続いてFeliCaを含めたNFCに対応しており、NFCモジュールはiPhone 8やiPhone 8 Plusと同じNXP製「80V18」を採用しています。



バッテリーは1.07Whr(3.83V・279mAh)で、Apple Watch Series 2では1.03Whr(3.77V・273mAh)でしたので微増に。なお、初代Apple Watchは0.78Whr(3.8V・205mAh)なので徐々に増えており、Apple Watch Series 2からは4%増、初代Apple Watchからは32%増となります。

またApple Watch Series 3では新たに携帯電話ネットワークに対応するためなどでより高速なデュアルコアプロセッサー「S3」やワイヤレスチップセット「W2」を搭載し、無線LAN(Wi-Fi)では80%高速化、Bluetoothでは50%の高効率化へと向上しています。

さらに小さい本体で多数の通信や周波数帯に対応するため、ディスプレイをアンテナとして使う技術を採用しているということでしたが、分解によって見事にそのアンテナが取り出されています。


携帯電話ネットワークに対応したことで、組み込み式のeSIMに対応しましたが、iFixitでは画像の赤枠部分のST Microelectronics製「ST33G1M2」(ARM「SecurCore SC300」内蔵の32ビットMCU)がeSIMではないかと予想しています。

さらにAvago製「AFEM-8057」が2.4GHz帯におけるIEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN(Wi-Fi)のモジュールだろうとのこと。濃い青枠がApple製だと思われるチップセット「339M00035」の可能性がありそうです。

最後に同社では、バンド交換は誰でも簡単にでき、バッテリーの交換も修理業者や修理が得意なら比較的やさしい点は良いとしながらもディスプレイの交換はかなり難しく、チップセットのS3などは樹脂で固められており、ボードレベルでの修復は不可能だとし、修理のしやすさはiPhone 8シリーズなどと同じ6点(10点満点中)としています。




記事執筆:memn0ck


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