GoogleのVRプラットフォーム「Daydream」にChromeやChromecast、Galaxy S8・S8+が対応!スタンドアローン型HMDもHTC VIVEやLenovoから今年後半に登場へーーAR技術「Tango」も進化
GoogleのVR・DaydreamやAR・Tangoも進化! |
Googleは17日(現地時間)、アメリカ・カルフォルニアにある「Shoreline Amphitheatre」にて2017年5月17日(水)から5月19日(金)までの3日間に渡って開催される開発者向けイベント「Google I/O 2017」( https://events.google.com/io/ )の基調講演を行い、VR(仮想現実)プラットフォーム「Daydream」およびAR(拡張現実)技術「Tango」についても進捗を紹介し、新たに「Galaxy S8」および「Galaxy S8+」がDaydreamに対応すると発表しています。
またDaydreamがスタンドアローン型VR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)をサポートするとし、HTC VIVEとLenovoからAndroid Oを搭載した製品が2017年後半に投入されるとのこと。これらのスタンドアローン型VRには「WorldSense」というヘッドトラッキング技術に対応。
また2日目のセッション「VR, AR, and paths to immersive computing」ではさらに詳細な内容が紹介され、DaydreamはAndroid Oによって「Daydream 2.0 Euphrates」にアップデートされ、スタンドアローン型VRなどをサポートするということです。
このアップデートによって「Chromecast」にも対応し、VRで見ている映像をChromecastでも同時に映し出して共有することが可能となり、さらにChromeがDaydreamに対応し、Web上でVRコンテンツが利用できるようになるということです。
Galaxy S8およびS8+がDaydream対応
まず基調講演にてGalaxy S8およびGalaxy S8+のDaydream対応が発表されました。これら2機種はサムスン電子のVRプラットフォームおよびVRヘッドセット「Gear VR」に対応しているため、Daydream(専用VRヘッドセットは「Daydream View」)と両方が使えることになりました。
またスタンドアローン型VR HMDが投入されることも発表され、まずはHTC VIVEおよびLenovoの2つのメーカーからAndroid Oを搭載したDaydream対応のスマートフォン(スマホ)もパソコン(PC)もケーブルも必要ない独自型のVR HMDが発売される予定です。
これらのスタンドアローン型VR HMDはQualcommと協力してファンレスモデルとなるとのこと。HTC VIVEはこれまでは遅延などの理由からより高性能なPC向けのみが提供されていますが、新たにスタンドアローン型を投入することになりました。
スタンドアローン型VRシステムにはWorldSenseなどの新しい仕組みが導入されているということですが、これらはAndroid OでアップデートされるDaydream 2.0 Euphratesによって実現しているということです。
またDaydream 2.0 Euphratesでは、ChromeやChromecastにも対応し、ChromeではWebVRによってVRコンテンツをより簡単に表示でき、完全没入するにはVRヘッドセットとスマホなどを利用する必要があるものの、より手軽にVRっぽい映像を見るだけならPCのモニターとマウス・指などで閲覧できるということです。
例えば、インタラクティブドキュメンタリー「Bear 71」ではストーリーに沿ったVR映像が楽しめるほか、「Matterport’s library」では30万以上の博物館や渓谷、象徴的な建築物、その他の現実の場所のツアーができるとのこと。
さらにGoogleではTangoに対応したスマホのChromeにAR機能を追加。Tangoについても新たにGoogleマップと連携させてGPSで詳細な位置情報が取れない屋内の情報をより正確に測定できるサービス「Visual Positioning Service(VPS)」を発表しています。
誤差は2〜3cm程度で、すでにパートナーのリフォーム・住宅チェーン「Lowe's」や一部の博物館で利用可能だとのこと。誤差が少ないため、視覚障害者向けに音声などで案内するサービスとしても有望だということです。
この他、ダンボールでできたVRゴーグル「Cardboard」を使ったVR遠足を学校の授業で導入している例や、今年後半には「ZenFone AR」を使ったTangoによるARを活用する授業も行われる予定であると紹介されていました。
記事執筆:memn0ck
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