ITpro EXPO 2016:パナソニック、スマホとしても利用できる超堅牢なハンディターミナル「TOUGHPAD FZ-N1」を展示!購入手段なども聞いてきた【レポート】


スマホとして使える片手操作OKのTOUGHPAD!見たらきっと欲しくなる!?

東京・東京ビッグサイトにて2016年10月19日(水)から10月21日(金)の3日間に渡って日経BPが主催するIT技術や関連するビジネスの展示会「ITpro EXPO 2016」(イベント「Cloud Days 2016」および「ビッグデータEXPO 2016」、「Security&Governance 2016」、「Mobile Wearable 2016」、「IoT Japan 2016」、「FACTORY 2016」、デジタルヘルスDAYS 2016」、「eドキュメント JAPAN 2016」も併催)が開催されました。

今回はこのうちのモバイル&ウェアラブルエリア内のパナソニックブースにて2016年4月から販売されているAndroidスマートフォン(スマホ)としても利用可能な法人向けタブレット「TOUGHPAD FZ-N1」が展示されていたので、写真を交えて紹介します。

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パナソニック製ハンディターミナル端末のTOUGHPAD FZ-N1

TOUGHPAD FZ-N1はパナソニック製のハンディターミナル端末で、同社の堅牢性重視のPCブランド製品のひとつとなります。以前にも度々取り上げていたスマホとしても利用可能な法人向けハンディターミナル端末「TOUGHPAD FZ-E1」(以下、FZ-E1)および「TOUGHPAD FZ-X1」(以下、FZ-X1)に続くバリエーションモデルの1つとなっています。

最大の特長はTOUGHPADシリーズに名を連ねるに相応しい"超堅牢性"で、小型化・軽量化したことでFZ-E1およびFZ-X1と比較した場合に若干耐久性は低下しているものの、それでもIP65およびIP67準拠の防水・防滴や防塵、MIL-STD-810G準拠(アメリカ国防総省認定の米軍への納入品に求められる規格)の耐振動機能、-10℃〜50℃という過酷な環境における動作対応(非動作時は-30°〜70°での環境耐久性確保)、さらに画面は重量300gの鋼球を高さ80?の位置から落としても耐える頑強さで「物理的耐久性能における最強の端末」を冠するに十分すぎるほどの頑健さを誇ります。

大きさは幅74mm×奥行156mm×厚み16.3mm(バーコードリーダー部は31mm)で本体重量は約275gとスマホとしてみると相当に重量級ですが、前モデルのFZ-E1やX1と比べると軽量・小型化し、高耐久のハンドヘルド機としては世界最軽量の製品となります。

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前モデルのFZ-X1(写真=左)とFZ-N1(写真=右)との大きさ比較

スペックはチップセットにQualcomm製2.3GHzクアッドコアCPU「Snapdragon 801(MSM8974AB)」、内蔵メモリー(RAM)に2GB、内蔵ストレージに16GB、そして、NTTドコモやauの高音質通話サービス「VoLTE」にも対応するなど、ややハイエンドよりのものとなっています。OSのバージョンはAndroid 5.1.1 (開発コード名:Lollipop)。

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FZ-N1の表面と背面

表面にはタッチパネル対応の約4.7インチHD(720×1280ドット)ディスプレイおよび約500万画素フロントカメラ、通話用スピーカー、近接センサー、照度センサー、外部スピーカー2基(ステレオ)、通話用マイク2基、機能スイッチ(A1・A2・A3の3基)が配置。また、ディスプレイの上部付近にNFCおよびFeliCaセンサー(おサイフケータイには非対応)が搭載されています。

背面側には約800万画素リアカメラや撮影用フラッシュライト、バーコードリーダー、動画撮影および通話用マイクと背面カバーを固定するスライドスイッチが配置されています。

TOUGHPAD FZ-N1は、FZ-E1およびFZ-X1と同様に3基の通話用マイクを搭載しています。これは本機がノイズサプレッサー機能を搭載していることによるもので、3基のマイクすべてを使い音声と雑音を切り分けて通話先の相手に雑音の入らない快適な通話を実現するためのものとなっています。

また、本体表面の外部スピーカーは100dBA出力可能な大口径・大出力で工事現場といった騒音下でも快適なハンズフリー通話が可能です。

表面のA1からA3まである機能スイッチはアプリや特定機能のショートカット起動を割り振ることが可能なほか、物理システムキー(左からバックキーおよびホームキー、アプリ履歴キー)とすることもできます。

背面カバーを外すとバッテリーとSIMカード・microSDカードスロットにアクセスできます。バッテリーはホットスワップ交換(本体の電源が入ったままのバッテリー交換)に対応。SIMカードはnanoSIMカード(4FF)サイズになっており、microSDカードは32GBまでのSDHCカードでの動作確認を行っているとのことですが、それ以上のサイズについては未検証ということです。

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バッテリー容量は3200mAh(写真=左)、SIMカードおよびmicroSDカードスロットはカバーで固定するタイプ(写真=右)


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本体天面と底面

天面側に電源キーと3.5mmイヤホンマイクジャックがあります。3.5mmイヤホンマイクジャックとmicroUSB端子はパッキンの付いたカバーで保護されていますが、カバー部分はドライバーネジで新しいものに簡単に交換ができます。このあたりの保守性の高さこそが法人向けたる所以ではないかと思います。

底面には外部接続バスコネクターがあります。これは専用クレードルやバッテリーチャージングカップなどのオプション機器を接続するのに利用します。ちなみに、microUSB端子から充電が可能ですが、クレードルやチャージングカップを利用した場合、大出力のPC用ACアダプターからの充電となり、さらに高速な充電が可能です。なお、Qualcommの「Quick Charge 2.0」による急速充電に対応。

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TOUGHPAD FZ-N1の左右側面

左側面には音量キー、右側面にはカメラ撮影用のシャッターキーとパッキン着きカバーで保護されたmicroUSB端子があります。また、両側面にひとつずつストラップホールと機能スイッチが配置されており、これらのスイッチは初期状態でバーコードの読み取りに割り振られています。ストラップホールが左右ひとつずつ独立して用意されているのも法人向けならではの設計ではないかと思われます。

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左からシステム画面、ストレージ情報、設定メニュー。イーサネットに設定が目立つ位置にあるのが法人向け端末ならでは

通信機能としてはVoLTE対応の4G(LTE方式)および3G(W-CDMA/HSPA方式)、2G(GSM/GPRS/EDGE方式)のモバイルネットワークに、5.xGHz(W52・W53・W56)にも対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)およびBluetooth 4.1に対応しています。

センサー類では照度・近接・加速度(6軸)・ジャイロ・地磁気・気圧を搭載。さらに位置情報取得としてGPS(誤差+-2〜4m)およびGLONASSに対応。

約700時間の待ち受け時間と約24時間の連続した音声通話時間、さらに約8時間の連続したブラウジングが可能という長時間駆動も大きなポイントとなっています。

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カメラ機能についてはAndroid標準カメラ

一般向けモデルではないため、欲しいと思う方は少数とは思いますが、説明員によると「法人以外からも少ないながら購入を希望される方がおり、販路などを説明している」とのこと。また「先日もミリタリーファンでサバイバルゲームをされる方から問い合わせがあった」ということで、少ないながらも個人でも需要はあるようです。

販売については個人向けにはパナソニックからは直販は(今のところ)行っておらず、個人向けに卸しているネット通販サイトやNTTドコモやKDDI(au)の法人窓口から法人契約の回線込みで購入が可能ということです。なお、NTTドコモ対応モデルとau対応モデルでは型番などが異なるので注意しましょう。

なお、TOUGHPAD FZ-N1はSIMロックが設定されており、NTTドコモやauから購入した場合には各携帯電話会社のルールに従った手順でのSIMロック解除が適用されるとのことですが、パナソニックやWeb通販サイトなどから直接購入した場合は即日のロック解除(この場合、パナソニックのサポートへ問い合わせて解除作業を行う)に対応をしてくれるそうです。

説明員からは「公式には謳っていませんが、解除すればSoftBankやY!mobileでも利用が可能」ということです。ただし、その場合には、VoLTEについては未検証とのことでした。

本体価格が安いWeb通販でも税込で13万円以上と、かなりの値段がする製品ではありますが、「耐久力の高いスマホが使いたい」や「個性の強い端末が欲しい」、「特に意味もなく、バーコードを読み取って『ピッ』って言わせたい」など、通常のスマホでは満足できない紳士淑女の願望を叶えてくれることには間違いありません。

もちろん、個人事業主の人が本当に業務で利用するのにもハイエンドなハンディターミナル機として活躍してくれるはずです。気になった方は是非、チェックしてみてはいかがでしょうか。

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記事執筆:河童丸


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