Apple、WWDC 2016にてパソコン向け次期プラットフォーム「macOS Sierra」を発表!OS Xから改め、Siriやユニバーサルクリップボードなど――開発者向けβ版は本日から、正式版は今秋提供



OS XはmacOSに!AppleがWWDC 2016で次期バージョン「10.12 Sierra」を発表

Apple(アップル)は13日(現地時間)、開発者向けイベント「WWDC 2016」をアメリカ(米国)のサンフランシスコにあるビル・グラハム・シビックオーディトリウムにて開催し、MacやMacBookなどのパソコン向けのプラットフォーム「macOS」の次期バージョン「macOS Sierra(10.12)」を発表しています。

これまで「OS X」として提供されてきたAppleのパソコン向けプラットフォームですが、他の「iOS」や「watchOS」、「tvOS」と合わせて"OS"の前に対象を小文字で付けるmacOSに名称を変更しました。

またバージョンは10.12になり、現在提供されている10.11.xの「OS X El Capitan」などと同様に北米西海岸の名称であるSierraが名称として付けられています。

mac OS Sierraの開発者向けベータ版が同日6月13日から提供開始され、一般ユーザー向けベータ版が今年7月から、さらに正式版は今秋に提供予定。

アップデート対象機種は2009年以降のMacBookおよびiMac、2010年以降のMacBook AirおよびMacBook Pro、Mac mini、Mac Pro。アップデートの価格は無料。

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パソコン向けのOS XについてはiOSの前に説明され、同社ソフトウェア上級副社長のCraig Federighi氏が登壇し、まずはじめにOS XからmacOSになることを紹介しました。そして、次期バージョンをSierraと発表。

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新機能としてはまずユーザーが身につけているスマートウォッチ「Apple Watch」が近づくとMacにログインできる「Auto Unlock」が導入されます。これにより、ほぼノートパソコンタイプのMacBookなどではラップトップを開いたときにはすでにログインされている状態になっているとのこと。

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続いて紹介されたのが「Universal Clipboard」機能で、MacやiPhone、iPadなどのiOS搭載機種のすべてでクリップボードが共有できるようになります。

3つめがiCloud Driveが拡張され、デスクトップに置いているファイルも共有できるようになり、新しいファイルと古いファイルを自動的に判断し、クラウド(サーバー)上の容量を節約できる機能にも対応。

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さらに4つめとして決済サービス「Apple Pay」をMacでも使えるようにWebに対応した「Apple Pay on the web」機能が提供されます。これにより、Apple Payに対応したオンラインショップで簡単に買い物などが行えるほか、iPhoneやiPadの指紋認証で決済も可能に。

Apple Payは現在提供されているアメリカやイギリス、カナダ、オーストラリア、中国、トルコのほか、スイスやフランス、香港にも近日中に提供される予定。

5つめとしてアプリがすべてタブ化が可能になるとのこと。そして、6つめとしてピクチャー・イン・ピクチャーに対応し、作業をしながら小窓で動画を閲覧したりができるようになります。

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最後にMacでも音声検索サービス「Siri」が使えるようになることが紹介されました。フルスクリーン表示でも利用可能で、Siriで検索した結果をドラッグ&ドロップで作業中のファイルに貼り付けたりできて便利だとのこと。

また、ユニバーサルクリップボードを利用して、iPad ProでApple Pencilで描いた図形をコピーして、Macで作業中のファイルに貼り付けたりといった一連の操作をSiriで指示するデモが行われていました。

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記事執筆:memn0ck


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