Google、スマホなど向け次期プラットフォーム「Android N」の開発者向けプレビュー版を公開!マルチウィンドウなどに対応予定――2016年7〜9月に正式版がリリースへ
Googleがスマホなど向け次期プラットフォーム「Android N」の開発者向けプレビュー版を提供開始! |
Googleは9日(現地時間)、スマートフォン(スマホ)やタブレットなど向けプラットフォーム「Android」の次期バージョン「Android N」における開発者向けプレビュー版「Android N Developer Preview」( http://developer.android.com/preview/ )で導入される予定の新機能やAPI、SDKなどを公開したとお知らせしています。
公開されたAndroid N Developer Preview 1(初リリースのα版)では、マルチウィンドウやデータ通信量低減、より多くの言語に対応したマルチロケール、Android TVにおける録画、通知での直接返信およびカスタム表示などに対応する強化された通知機能、そして、クイック設定タイルやOpenGL ES 3.2、ICU4JなどのAPIが導入予定であることが紹介されています。
今回提供されたAndroid Nの開発者向けプレビュー版は、Androidエミュレーターのほか、Nexus 6およびNexus 5X、Nexus 6P、Nexus 9、Nexus Player、Pixel CでテストするためのシステムイメージやSDKが含まれており、ビルド番号は「NPC56P」または「NPC56R」でx86とARM(32・64bit)がサポートされています。
プレビュー版を利用するには「Android Beta Program」( https://g.co/androidbeta )に登録してネットワーク経由によるソフトウェア更新(OTA)のほか、すでにファクトリーイメージも公開( http://developer.android.com/preview/download.html )されているので、手動で導入することも可能ですが、筆者が試した限りではAndroid Beta Programに登録してから比較的すぐにNexus 6PでOTAが利用できたのでそのほうが良さそうです。なお、今後に提供される予定の各プレビュー版についてもOTAで提供されるということです。
Android Nは現在の最新バージョン「Android 6.0(開発コード名:Marshmallow)」の次のOSバージョンで、Android 6.0 Marshmallowのときの「Android M」と同様にまずはバージョン番号や開発コード名が明らかにされない状態で開発者向けに情報が公開されました。
同社では春〜初夏に開催している開発者向けイベント「Google I/O」でプレビュー版を公開し、秋に正式版を提供する流れでしたが、開発者がより早く最新バージョンに対応できるように早めに導入予定の機能から順次公開していくことにしたとのこと。
順次新しい内容が提供されていくということで、プレビュー版のアップデートスケジュールは4月(Preview 2・増分更新β版)、5月(Preview 3・・増分更新β版)、6月(Preview 4・最終APIとSDK)、7月(Preview 5・最終プレビュー版の最も正式版に近いシステムイメージ)と月1回が予定されており、2016年第3四半期に正式版がリリースされるということで、恐らく8〜9月、毎年の傾向から9月が濃厚だと思われます。
また、各機能については2016年5月18日(木)から20日(土)にかけて開催される開発者向けイベント「Google I/O 2016」にて詳細が発表されるのではないかと思われます。
なお、現時点ではバージョン番号や開発コード名は明らかにされていません。バージョン番号は「Android 6.1」になるのか、「Android 7.0」になるのか不明ですが、開発コード名は"N"からはじまるお菓子の名前が付けれる見込み。
・Multi-window support
Android Nでは標準でマルチウィンドウをサポートします。といっても、WindowsやMacのようにウィンドウを複数重ねて表示できるわけではなく、iPadのSplit ViewやGalaxyなどで導入されているように画面を2分割で表示できます。それぞれの分割されたウィンドウはサイズを変更できるほか、片方のウィンドウからもう片方のウィンドウにドラッグ&ドロップが可能だということです。・Picture-in-picture
マルチウィンドウでは、Android TVにおける画面の隅に固定ウィンドウで小窓(PIP)を表示して動画を再生しつつ、他の機能を利用することができます。これはすでにAndroidのYouTubeアプリで右下に小窓表示する機能のようなこと機能です。・Notification enhancements
通知機能が拡張されます。例えば、画像とアバターに新しく重点を置いた通知テンプレートを更新したり、表示された通知で直接SMSやメールなどに返信したり、通知のヘッダーやアクションなどのシステム領域をカスタマイズして表示できるカスタム通知および複数の通知をまとめて表示するバンドル通知などが導入されます。・Quick Settings Tile API
通知バーをさらに下げて表示されるクイック設定パネルのタイルを拡張します。パネルが左右にスワイプして複数ページ作れ、より多くの項目を追加できるほか、ドラッグ&ドロップして設定することが可能となります。また、追加したアプリをクイック設定パネルに追加できるようにAPIが提供されます。なお、クイック設定パネルのタイルは緊急に必要なまたは頻繁に使用されているいずれかのコントロールやアクションのために用意されたもので、アプリを起動するショートカットとして使用することはできないとしています。
・Data Saver
Android Nでは新たにデータ通信量をセーブ(低減)する機能が導入され、通信量の上限に近づいたり、容量の小さなプリペイドSIMカードを使う際、そして、ローミングするかどうかなどをアプリによって設定できます。また、この機能ではユーザーは、アプリがデータをどのように使用するかを制御でき、オンの場合には開発者はより効率的なサービスを提供することができるようになります。機能としては使用中でも少ないデータにするなど、画質低下やストリーミングのためのビットレート制限、プレキャッシングなど。
・Screen Zoom
Android N enables users to set Display sizewhich magnifies or shrinks all elements on the screen, thereby improving device accessibility for users with low vision. Users cannot zoom the screen past a minimum screen width of sw320dp, which is the width of a Nexus 4, a common medium-sized phone.・Multi-locale support, more languages
・ICU4J APIs in Android
・Android TV recording
・Number-blocking
・Call screening
・Direct Boot
・Key Attestation
・Network Security Config
・Default Trusted CA
・Scoped directory access
・Android for Work
・JIT/AOT compilation
・Quick path to app install
・Doze on the go
・Background optimizations
・OpenGL ES 3.2 API
更新中
記事執筆:memn0ck
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・First Preview of Android N: Developer APIs & Tools | Android Developers Blog